2021年1月28日(木)

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聖書一日一章     詩篇 12篇

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貧しい人が嘆くから、今、わたしは立ち上がる。(5節)

ダビデは、神を恐れて誠実に歩む人がいなくなり、とくに、人々がへつらったり心にもないことを言ったりして、言葉の真実さが失われている風潮に危機感を持ち、神に救いを祈り求めます。神はその祈りに答え、「苦しむ人が踏みにじられ、貧しい人が嘆くから、今、わたしは立ち上がる」と言われます。ダビデは、神の言葉は、炉で7度も精錬されて不純物を取り除かれた銀のように、うそ偽りがなく、真実で、神のその言葉も真実だと確信します。8節で、「卑しいことがあがめられているときには、悪しき者が横行します」と言うのは、言葉の真実さがなくなった原因は偶像礼拝だという意味でしょう。

さて、神は、「苦しむ人が踏みにじられ、貧しい人が嘆くから、今、わたしは立ち上がる」と言われます。この言葉から神のお気持ちやご性格がよくわかります。神は苦しんでいる人、弱い人、貧しい人に同情し、放っておけない方です。ですから、その人々がご自身に助けを求めるなら、急いで立ち上がられるのです。求めなくても、同情しておられるので、助けられるでしょうが、本人の意思を重んじられる神は、控えめにしか助けられません。求めるならば、喜んで助けられます。神がそんな気持ちを持っておられるのに、求めないというのは、もったいないことです。とはいえ、神を知らなければ、求めることができません。神を知っていても、信頼していなければ、求めることができません。しかし、苦しいときこそ、同情しておられる神がご自身を信頼するように招いておられ、神を知るチャンスです。これまでどれほど多くの人が、病気、失業、事故、失敗、トラブルのときに、それまで求めたことのない神に助けを求め、助けられて、神を信じるようになったことでしょうか。ですから、キリストはルカの福音書6章で言われます。「貧しい人たちは幸いです。神の国はあなたがたのものだからです。今飢えている人たちは幸いです。あなたがたは満ち足りるようになるからです。今泣いている人たちは幸いです。あなたがたは笑うようになるからです。」

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