2021年6月9日(水)

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聖書一日一章     詩篇 134篇

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夜ごとに主の家で仕える者たちよ。(1節)

とても短い詩です。「主のすべてのしもべたち」に神をほめたたえるように勧めます。「主のしもべたち」というのは、すぐあとの「主の家で仕える者たち」、つまり神殿で仕える祭司たちのことです。彼らに「聖所に向かってあなたがたの手を上げ、主をほめたたえよ」と言います。神を礼拝するのが彼らの仕事なので当然ですが、彼らにそれを求める理由は3節です。「天地を造られた主がシオンからあなたを祝福されるように」、つまり、神の祝福を引き出すためです。ここでの「あなた」はこの詩を読む人を指しているので、聖書を読んでいる私たちにも当てはまるでしょう。ただ、当時の人々にとっては祭司たちでしたが、私たちにとっては、キリストが、ご自身を無限に価値あるいけにえとしてささげられたので、神の祝福をいちいち引き出さなくても、永遠に受けられるようになりました。また、当時は人々の願いを祭司がとりなしていましたが、私たちのためには、キリストが天でとりなしてくださっています。

ところで、1節で「夜ごとに主の家で仕える者たちよ」と言います。この詩は神殿で仕える祭司たちに焦点を当てていますが、とくに、夜に仕える祭司たちに注目しています。神殿でのいけにえの儀式は、24時間絶え間なく続けるもので、祭司たちは交代制で奉仕したようです。夜は、いけにえの火と煙が天に上って行くのが遠くからでもよく見えるので、エルサレムの人々は、祭司たちが今夜も自分たちのためにとりなしをしてくれているのだなあと思ったことでしょう。今やキリストは、天で24時間とりなしをしてくださっています。私たちが眠っている夜中にも、絶え間なくとりなしをしてくださっています。それで、私たちは安心してぐっすり眠ることができるのです。もっとも、私たちも時には夜通しとりなしの祈りをし続けることがあります。家族のいのちが危く、今夜越せるかどうかという状況のときです。教会の危機や地域の危機や国の危機のときには、私たちは、ずっととりなしの祈りをし続けることになるでしょう。ただ、一人ではとてもできませんので、多くの有志で時間を分担して、24時間の連鎖祈祷をすることになるでしょう。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成