2021年9月25日(土)

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聖書一日一章     イザヤ書 41章

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恐れるな。わたしはあなたとともにいる。(10節)

神は2節で、「だれが一人の者を東から起こし、その行く先々で勝利を収めさせるのか。だれが彼の前に国々を渡し、王たちを踏みにじらせるのか」と言われます。未来に強い王が東のほうに現れ、国々を征服し、王たちを倒すのですが、「だれが」と尋ねておられるのは、「わたしだ」と答えるためです。つまり、神がその王を起こし、国々を征服させられるのです。25節でも、「わたしが北から人を起こすと、彼は来て、日の昇るところから、わたしの名を呼ぶ。彼は長官たちを漆喰のように踏む」と言われます。「北から」というのは、先ほどの「東から」と違うようですが、「日の昇るところから」つまり東からとも言われているので、どうも同一の王を指しているようです。27節では、その王に関連して「エルサレムに良い知らせを伝える者」のことを言っておられるので、エルサレムやイスラエルの人々を救う王であることがわかります。つまり、国が滅び、国民が散々になった後、神が強い王を起こし、人々を捕らえた国々を征服し、その支配から解放されるというのです。後の歴史を知っている私たちには、この王が、バビロン帝国を滅ぼし、捕囚のイスラエル人を解放したペルシャ帝国のキュロス王だとわかります。キュロス王は神を知らない人で、神を意識して国々を征服したのではありませんが、それでも彼が勝利を重ねることができたのは、神の力によるのであり、彼がイスラエルの人々を解放するのも、彼自身が知らないうちに神がその心を動かされるからです。神はご自分を信頼する人々を救うためには、そこまでされるのです。

そこで、神は8節から13節で、ご自分を信頼するイスラエルの人々にご自分の彼らをいとおしむ熱い思いを語られます。この思いは、同じように神を信頼している私たちへの思いでもあります。「わたしはあなたを地の果てから連れ出した。恐れるな。わたしはあなたとともにいる。たじろぐな。わたしがあなたの神だから。わたしはあなたを強くし、あなたを助け、わたしの義の右の手であなたを守る。見よ。あなたに向かっていきり立つ者は、みな恥を見て辱められる。わたしがあなたの神、主であり、あなたの右の手を固く握り、『恐れるな。わたしがあなたを助ける』と言う者だから。」

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