2021年9月29日(水)
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聖書一日一章 イザヤ書 45章
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わたしのしもべヤコブのため。(4節)
1節には、ペルシャ帝国を興しバビロン帝国を滅ぼし捕囚のイスラエル人を解放するキュロス王のことが、名指しで預言されています。未来のことが名前まで預言されているのは、聖書中ここだけです。しかも、「油注がれた者」、ヘブル語で「メシア」と呼ばれています。キュロスは、4節で神が「あなたはわたしを知らないが、わたしはあなたに肩書きを与える」と言われるように、本人は神を知らないのに、神がイスラエルの人々を解放するために用いられるのです。神が使命のため任命された者という意味で、「油注がれた者」と呼ばれているのでしょう。
キュロスはトルコからインドに及ぶ空前の大帝国を築くのですが、神は彼にそのような力と支配を与えるのはご自分だと言われます。「わたしは彼の右の手を握り、彼の前に諸国を下らせ、王たちの腰の帯を解き、彼の前に扉を開いて、その門を閉じさせないようにする。わたしは秘められている財宝と、ひそかなところに隠された宝をあなたに与える。」そして、神が彼にそのような力を与えられるのは、ご自身を信頼する人々のため、彼らを捕囚から解放するためでした。
それは当時だけの話ではありません。どの時代でも、神はご自身を信頼する人々のために、敬虔な人々を用いられるのはもちろんですが、神を知らない人々をも用いられます。というか、歴史に残るような偉業を成し遂げた人々は、みな、本人が知らないうちに、神の力を受け、直接にあるいは間接に、神を信頼する人々のために用いられたと言えるでしょう。神はご自身を愛する人々のためにはすべてのことを働かせて益とされるからです。このことにしみじみとした感動を覚えました。私たちは小さな存在です。神のためにお役に立ちたいと思いつつも、ほんのわずかなことしかできません。死ねば、まったく忘れられてしまうでしょう。しかし、この小さな者の救いと信仰の完遂のために、神は、有名な人々、偉大な人々をことごとく動かし用いられるのです。信じられないことです。
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