2022年4月24日(日)

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聖書一日一章     マタイの福音書 2章

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どこにおられますか。(2節)

キリストが、お生まれになったとき、メソポタミヤで星を研究していた博士たちが、偉大な王が生まれるという旧約聖書の預言を伝え聞き、その王を示すと思われる星を見て、エルサレムにやって来ました。そして、ヘロデ王に面会し、「王としてお生まれになった方は、どこにおられますか」と尋ねました。ヘロデは王位を脅かす人物が生まれたと思って動揺し、律法学者たちを集め、預言された王はどこで生まれるのかと問いただしました。すると、彼らはミカ書5章から「ベツレヘムです」と答えたので、家を突きとめて殺そうと思い、博士たちには、ベツレヘムに行って調べ、見つけたら知らせるように命じ、送り出しました。博士たちがベツレヘムに向かうと、かの星が現れ、先導してくれたので、その家を見つけることができ、赤子のキリストを拝みました。彼らは夢でヘロデの所に戻るなと警告されたので、別の道を通って帰国しましたが、すっぽかされたヘロデは怒り、ベツレヘム周辺の2歳以下の男の子を皆殺しにしました。しかし、ヨセフとマリアは夢でエジプトに逃げるように示されたので、夜のうちに発ち、キリストは殺されずにすみました。そして、ヘロデが死んだ後に帰国し、ナザレに住みました。

さて、博士たちは、キリストを一目見たいと願い、遠い所から旅をして、ついに見出したすばらしい人々です。しかし、その求める道はけっしてまっすぐではありませんでした。彼らは博士と言っても、していたのは占星術という占いで、精神的には異教の暗闇の中にいました。どこかで、キリストのことを伝え聞いたのですが、聖書は知らなかったようで、すべてがあやふやでした。それでも、神は、星によって導かれました。とはいえ、彼らが尋ねて行った所は、最悪の所でした。ヘロデはユダヤの王でも、ユダヤ人ではなく、信仰も持たず、聖書のこともキリストのこともまったく知りませんでした。それどころか、キリストを一番警戒し、敵視する人だったのです。それでも、神はヘロデの悪い意図をも用いて、彼らにベツレヘムであることを示されたのです。とはいえ、ベツレヘムには多くの家があり、多くの幼子がいて、どの家のどの子なのか見当もつきませんでした。しかし、神は星によって導かれたのです。神は憐れみ深く、その導きも憐れみ深いです。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成