聖書一日一章　　　　　ルカの福音書 ２１章

あなたがたの髪の毛一本も失われることはありません。(１８節)

キリストは、神殿の広場で、貧しいやもめが銅貨２枚を献金箱に入れたのを見て、だれよりも多くささげたと言われました。また、神殿の建物に感心している弟子たちに、それらすべてが崩される日が来ると言って、世の終わりのことを話されました。

さて、世の終わりまでには、いろいろな苦難、戦争，地震、ききん、疫病などが起こりますが、同時に、人々の心が冷酷になり、キリストを信じる者を迫害するようになります。「人々はあなたがたに手をかけて迫害し、会堂や牢に引き渡し、わたしの名のために、あなたがたを王たちや総督たちの前に引き出します。」「あなたがたは、両親、兄弟、親族、友人たちにも裏切られます。中には殺される人もいます。」怖いですね。こんなことを聞くと、心が暗くなるのではないでしょうか。

しかし、同時に、ここには、私たちに勇気を与えるキリストの言葉があります。まず、１８節では、「あなたがたの髪の毛一本も失われることはありません」と言われます。髪の毛一本まで神が支配しておられ、神のみ心によらずに失われることはないのです。まして、私たちのいのちがみ心によらずに失われることは絶対にありません。また、１４節では、王や総督たちの前に引き出されるときに、「どう弁明するかは、あらかじめ考えない、と心に決めておきなさい」と言われます。そんな重大な場面で話すのに、ぶっつけ本番で話せとは、なぜでしょうか。「反対するどんな人も、対抗したり反論したりできないことばと知恵を、わたしが与えるからです」と言われます。キリストが耳元でだれも反論できない言葉を教えてくださるからです。

そのように私たちは苦難の中でも安全でおれるのですが、一番願うべきことは、それではありません。１９節で、「自分のいのちを勝ち取りなさい」と言われます。この「いのち」は肉体のいのちではなく、永遠のいのちです。永遠のいのちを勝ち取るということです。永遠のいのちはキリストを信じるだけで与えられますから、つまり、最後まで信じ続けるということです。

テレフォンのお分かち　TEL ０７２－２５５－０９４４   鷹取 裕成