2022年8月8日(月)

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聖書一日一章     使徒の働き 19章

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皆の前で焼き捨てた。(19節)

パウロは第三次伝道旅行で、現在のトルコの内陸部を通って、エーゲ海に面したその地方の中心都市エペソに行きました。最初は、ユダヤ人の会堂でキリストのことを伝えていましたが、反対者たちがののしったので、「ティラノの講堂」を借りて毎日教えるようになりました。バプテスマのヨハネしか知らなかった人々がキリストを信じ、聖霊を与えられたこと、スケワというユダヤ人の祈祷師らが悪霊をキリストの名で追い出そうとしたところ、かえって悪霊につかれた人から乱暴されたこと、女神アルテミスの神殿の模型を作っていた銀細工人たちが、パウロが「手で造った物は神ではない」と言ったことに怒り、暴動を起こしたことを記しています。

さて、19節には、信じた人々で「魔術を行っていた者たちが多数、その書物を皆の前で焼き捨てた」とあります。エペソでどんな魔術が行われていたのかはよくわかりませんが、まじないや占いがポピュラーだったでしょう。人に災いをもたらすための呪詛や医学的には何の根拠もない魔法の薬もあったでしょう。みないかがわしいもので、キリストを信じるなら、やめるのが当然で、人々が魔術の書物を焼き捨てたのは普通のことだと思っていました。しかし、今日、それが大変な決心だったことに気づきました。魔術自体は何の効果もない迷信なのですが、悪魔はそれを、人々を神から遠ざけ、自分の思い通りに動かすために利用しようとし、自分の力で効果を演出するのです。ですから、魔術を行っていた人々はその効果を見ていたと思われます。魔術によって、お金を儲け、病気が治り、憎い人に復讐ができたとすれば、それを捨てるのは大変なことです。しかし、捨てたということは、キリストが世界の主で、何を捨ててでも従うべきお方だと知ったのでしょう。同時に、キリストが魔術よりもはるかに大きな力を持っておられることを知ったのでしょう。彼らはどうしてそのように目が開かれたのでしょうか。11節にあるように、キリストが「パウロの手によって、驚くべき力あるわざを行われた」からでしょう。それと、聖霊が彼らの心の中で働かれたからでしょう。私たちも、キリストが力あるわざを行ってくださるように祈りましょう。また、私たちの心の中で聖霊が働いてくださるように祈りましょう。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成