2022年8月17日(水)

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聖書一日一章     使徒の働き 28章

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少しもはばかることなく、宣べ伝えた。(31節)

パウロはカイサリアのローマ総督府で2年拘留されていましたが、ローマ皇帝に上訴したので、ローマに船で護送され、その途中、船が暴風に巻き込まれて漂流し、イタリアの南のマルタ島に漂着して助かりました。島の住民から親切にされ、3ヶ月後、再び船でローマに向かいました。ローマに着くと、パウロは、監視つきの家に住むことを許され、そこのユダヤ人のおもだった人々を招き、自分の潔白を説明し、キリストと神の国のことを話しました。

さて、30節と31節には、「パウロは、まる二年間、自費で借りた家に住み、訪ねて来る人たちをみな迎えて、少しもはばかることなく、また妨げられることもなく、神の国を宣べ伝え、主イエス・キリストのことを教えた」とあります。パウロは、囚人でしたが、牢屋ではなく、自費で借りた家に住むことを許され、外出はできなかったものの、家の中では何一つ制限されませんでした。そのため、訪問客を迎えることができ、多くの人がひっきりなしに訪ねて来、その人々にキリストと神の国のことを「少しもはばかることなく、また妨げられることもなく」伝えることができました。

捕えられているということは、常識的には、宣教の大きな妨げになると思いますが、そんなことはなかったのです。パウロはテモテへの手紙第二2章9節で、「私は苦しみを受け、犯罪者のようにつながれています。しかし、神のことばはつながれていません」と言います。宣教には、聖霊が働かれ、聖霊はこの世の困難や制限に妨げられないので、宣教も妨げられないのです。宣教だけではありません。クリスチャン一人一人が神から与えられている使命もそうです。使命は、やりがいがあり、楽しいこともありますが、困難や壁にぶつかることも少なくありません。今回の新型コロナ禍も、多くの方にとってそうだったのではないでしょうか。そのようなとき、私たちは、こんな状況では何もできないと思ってしまいます。しかし、神から与えられた使命である限り、聖霊が働かれるはずです。できないと思っていたことも、神の力によっては、不可能ではないはずです。聖霊の働きに期待し、人にはできないが、神にはできると信じていきましょう。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成