2022年9月17日(土)

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聖書一日一章    コリント人への手紙第一 15章

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神が、すべてにおいてすべてとなられるためです。(28節)

パウロはここでは、クリスチャンたちの中に、死んだ人の復活を否定する人たちがいたので、その誤りを正そうとして話します。まず、キリストが復活されたことは、最も大切なこととして伝えたことで、多くの人が目撃した確かなことだ。もし、死んだ人の復活がなければ、キリストも復活されなかったことになり、パウロの宣教もクリスチャンの信仰もむなしい。しかし、キリストはたしかに復活された。それは初穂としての復活で、やがてキリストが再臨されるときに、キリストを信じて死んだ多くの人々が同様に復活する。キリストは神に敵対するあらゆる勢力を滅ぼし、この世界を神の下に完全に一つとされると言います。さらに、35節からは、「死者はどのようにして、どのようなからだでよみがえるのか」という疑問に答えます。現在の、朽ちる、卑しい、血肉のからだで死んで、朽ちない、栄光ある、神と交わりやすい霊的なからだで復活すると言います。私たちは、現在の故障の絶えない厄介なからだとはまったく違うすばらしいからだで復活するのです。

さて、キリストは再臨されて、あらゆる敵を滅ぼし、世界をご自身の王国とした上で、その王国を父なる神に渡されますが、ご自身も父なる神に従われます。それは、28節で、「神が、すべてにおいてすべてとなられるためです」と言います。キリストは、人々を救い、悪と戦い、新しい世界を造られた一番の功労者ですが、新しい世界を造られた後、ご自身を神の下に置き、神に従われます。天国が平和で楽しく幸せなのは、キリストのこのふるまいによると思いました。日本の歴史でも世界の歴史でも、強い武将や指導者が多くの敵を破って国を統一した場合、必ず起こるのが身内の争いです。子が父に反逆し、弟が兄を殺し、片腕だった家来がクーデターを起こす、そういうことを前もって警戒して粛清する、それが世の常です。世の流れで行けば、キリストが父なる神に反逆し、宇宙規模の争いになるところです。しかし、キリストは、いくら賢くても、いくら力があっても、ご自身を父なる神の下に置いて従われるのです。キリストのこの姿勢こそ、天の平和の要であり、新しい世界の平和の要です。このキリストの姿勢に習いたいと思いました。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成