2022年9月21日(水)

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聖書一日一章     コリント人への手紙第二 3章

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主は御霊です。(17節)

パウロは1節で、いきなり、「私たちはまたもや自分を推薦しようとしているのでしょうか」と言います。何のことかさっぱりわかりませんが、これには事情があります。10章以下でその事情がはっきりしますが、要約すると、コリントに、ある人々がやって来て、自分たちは正統な教師だとか、キリストのために人一倍労苦しているとか、神から啓示を受けたとか、自己推薦していたのです。彼らはクリスチャンだと自称していましたが、パウロは11章15節で「サタンのしもべども」と言います。パウロは彼らの批判の的になっていたので、それを意識しながら、クリスチャンたちが惑わされないように自分のことを話します。彼らが推薦状を持っていると言っていたので、2節で、「私たちの推薦状はあなたがた」クリスチャンたちですと言います。また、彼らが律法とモーセの契約を強調していたので、自分たちは古い契約ではなく「新しい契約に仕える者」、「文字」ではなく「御霊に仕える者」、「罪に定める務め」ではなく「義とする務め」を持つ者だと言います。

さて、6節に「新しい契約」という言葉が出てきますが、キリストが十字架にかけられる前夜、聖餐式の様式を教え、それを守り行なうように命じられたときに、「これはわたしの血による新しい契約」ですと言われた言葉です。これが、キリストによって実現した救いの道を表すようになり、新しい救いの時代も表すようになり、「新約聖書」という名もそこから出ました。新しい契約の時代は、キリストが開かれた時代ですから、キリストが中心なのは言うまでもありませんが、この章で、同じくらい聖霊の時代だと思いました。6節では、「文字に仕える者ではなく、御霊に仕える者」と言います。古い契約では、文字で書かれた戒めを守ることが大事でしたが、新しい契約では、聖霊が人を新しくし、神に従うことができるようにし、神の御心をその人の心に直接教え、また、御心に従う意欲も与えられるので、聖霊が大事です。また、「文字は殺し、御霊は生かす」と言うように、文字で書かれた戒めは、それを行うことができない人間にとって、さばくだけのもので、永遠の死に至らせます。聖霊は、キリストによって罪を赦された人に、神の御心に従う力を与え、永遠に生きるために整えるのです。

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