2022年9月28日(水)

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聖書一日一章    コリント人への手紙第二 10章

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肉に従って戦ってはいません。(3節)

パウロはこの手紙で、コリントの教会が直面している大きな問題、よそからやって来て異なる信仰を広めている人たちの問題に断片的に触れてきましたが、この章からその問題をま正面から論じます。その人たちはパウロをひどく批判していたようです。7節によると、パウロはキリストに属していないと言っていたようです。10節によると、「パウロの手紙は重みがあって力強いが、実際に会ってみると弱々しく、話は大したことがない」と言っていました。また、13節以下では、パウロは、自分の働きの範囲を越えて、コリントまで手を伸ばしたと批判していたことがわかります。

さて、パウロは3節で、「私たちは肉にあって歩んでいても、肉に従って戦ってはいません」と言います。ここで、前の「肉」は肉体の意味で、「肉にあって歩む」とは、肉体を持った人間として歩むことです。後ろの「肉」は特別な意味で、この世の考え方や生き方のことです。2節のように、その人たちはパウロが「肉に従って歩んでいる」と批判していましたが、彼らは、さかんに自分を宣伝していて、10節によると、見かけを重んじていて、13節によると、コリントを自分の縄張りだと考えていて、それこそこの世のやり方で、彼らこそ「肉に従って歩んでい」ました。しかし、パウロは「肉に従って戦ってはいません」と言うように、彼らとこの世のやり方で張り合おうとせず、生きて働いておられる神によって戦っていました。具体的には、自分を宣伝せず、神が人々の心に推薦してくださることを期待し、見かけを重んじず、神の目に正しく誠実であることを重んじ、また、縄張りなどを考えず、神が導かれる所へ行っていました。

私たちもこの世で暮らしているので、この世の考え方や生き方がいつも目に入って来ます。しかし、私たちは「肉に従って」歩みません。生きて働いておられる神によって歩みます。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成