2022年11月7日(月)

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聖書一日一章     テモテへの手紙第二 3章

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人々は自分だけを愛する者になります。(2節)

パウロはここでは、世の終わりに困難な時代が来ること、人の心が悪くなり、クリスチャンの中から、見かけは敬虔でも女たちをたぶらかすような者が出る、そんな時代が来ることを予告します。そして、迫害を受けることがあっても、神の霊感によって書かれた聖書から得た確信に留まるように勧めます。

さて、2節と3節では、世の終わりが近づくと、人の心がどのように悪くなるのか、いろいろ具体的に挙げますが、その中で、「自分だけを愛し」という言葉が心にとまりました。最近、自分しか愛せない人が増えているのではないかと思います。もっとも、自分を愛することは悪いことではありません。人間は生まれながらに自分を愛し大事にするようにできています。それだからこそ、「隣人を自分と同じように愛しなさい」と言われるのであり、自分の永遠の幸せのために、永遠のいのちを得るように言われるのです。しかし、自分しか愛せないというのは、異常です。すべての人までは愛せなくても、あるいは、隣人を自分と同じようには愛せなくても、好きな人ぐらいは愛せるものですが、それもできないというのです。そういう人にとっては、自分以外の人は、利用する対象でしかありません。すると、周りの人も、自分が利用されはしても、愛されていないことに気づき、心がだんだん冷えていくもので、その人はだれからも愛されなくなっていきます。お金は儲けても友だちのいなかったザアカイのような状態です。それはとても寂しいことです。

それは極端なケースだとしても、だれでもその傾向があるのは確かでしょう。自分を一番に考えているのに、自分のためにならず、自分の人生をとても寂しくしてしまうのです。それではどうすれば、ほかの人を愛することができるでしょうか。ヨハネはその手紙第一4章で、「愛は神から出ているのです。神は愛だからです」と言います。愛は神からしか出て来ないので、神を知らない限り、どこからも出て来ません。神を知り、神に愛されることを体験してはじめて、私たちの心に愛が生まれ、ほかの人を愛せるようになると思います。そして、愛することは相手のためでありながら、自分の心に温かさと喜びをもたらします。神を知り、神に愛されていることを感謝しましょう。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成