2022年12月1日(木)

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聖書一日一章     ペテロの手紙第一 1章

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この世に寄留している時を、恐れつつ過ごしなさい。(17節)

この手紙は、使徒ペテロが現在のトルコに当たる地域のクリスチャンたちに書き送ったものです。ペテロはクリスチャンたちに、信仰による望みに目を向けさせます。3節から5節で言います。「私たちを新しく生まれさせ、生ける望みを持たせてくださいました。また、朽ちることも、汚れることも、消えて行くこともない資産を受け継ぐようにしてくださいました。これらは、あなたがたのために天に蓄えられています。あなたがたは、終わりの時に現されるように用意されている救いをいただくのです。」そのため13節で、「イエス・キリストが現れるときに与えられる恵みを、ひたすら待ち望みなさい」と促します。クリスチャンは、だれよりも大きな望みを持ち、望みに生きている人と言っても言い過ぎではないでしょう。

さて、17節では、「この世に寄留している時を、恐れつつ過ごしなさい」と言います。私たちはキリストによって永遠のいのちを与えられ、死んでもやがて復活し、すばらしい新しい世界で永遠に生きます。それに対し、この世の人生は一時的であり、すぐに終わってしまうものです。実に、24節で言うように、「人はみな草のよう。その栄えはみな草の花のようだ。草はしおれ、花は散る」です。後の永遠の人生が本当の人生だとすれば、この世の人生は、寄留、つまり仮住まいのようなものです。私たちはそのことを忘れてはいけないと思います。私たちはこの世の人生の真っただ中にいるので、どうしてもこの世の人生が大きく見えてしまいます。そして、この世でのいろいろなことがうまく行くことを、何よりも願い、それに力を注ぐのです。そして、うまくいかないと、生きている意味がないように感じるのではないでしょうか。しかし、寄留している人は、たとえ不便でも、どうせ少しの間だからと、そんなに苦にしません。そして、早く永住の地へ行きたいと思うでしょう。また、そこへ行くための準備をするでしょう。また、時が来たときにすぐに立ち去れるように、しがらみを抱えないようにするでしょう。私たちもこの世に寄留している者として、永住の地である天国を待ち望みましょう。また、天国に入るための準備をしましょう。また、その日が来たときに、未練なしに行けるように、この世のかかわりは整理しておきましょう。

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