2022年12月10日(土)

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聖書一日一章     ヨハネの手紙第一 2章

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あなたがたが強い者である。(14節)

ヨハネは、キリストの最初の弟子で、弟子の中でただ一人生き残っている者として全教会の長老でしたが、すべてのクリスチャンをわが子のように思ってこの手紙を書いています。ここでは、罪を犯しても、罪のためのなだめのささげ物であるキリストがとりなしてくださるが、できるだけ罪を犯さないで、神の命令に従うように勧めます。そして、神の命令とは、兄弟を愛することと世を愛さないことだと言います。また、反キリストが現れたので、気をつけるように、キリストを信じる者には注ぎの油つまり聖霊が注がれているので、真理を知っているはずだから、そこに留るようにと勧めます。

さて、14節では、「私があなたがたに書いてきたのは、あなたがたが強い者であり、悪い者に打ち勝ったからです」と言います。キリストを信じる者は強い者だと言うのです。私たちは元々は自分が強い者であるかのように思い上がっていましたが、み言葉によって本当の自分を教えられ、自分のいろいろな面での弱さを知りました。パウロがコリント人への手紙1章27節で「神はこの世の弱い者を選ばれました」と言うときに、ほんとうにそうだと思います。それなのにここで強い者だと言うのは、自分の力ではなく、信仰により神から与えられた強さのことでしょう。

それは、直後の15節で、「世をも世にあるものも、愛してはいけません。もしだれかが世を愛しているなら、その人のうちに御父の愛はありません」と言っていることと大いに関係があると思いました。そこでは、「世を愛してはいけません」と言っていますが、聖霊によって父なる神を愛するようになると、自然に世を愛せなくなるので、実際にはそんなに難しいことではありません。そして、世を愛さなくなると、世に対して、強くなります。というのは、世を愛していると、世に愛されたいので、世に迎合し、世の言いなりになってしまいます。また、世にあるもの、お金や地位や良い暮らしや人々からの受けを愛していると、それらを失ないたくないので、自己保身的になり、力のある者に逆らうことができなくなり、悪にも負けてしまいます。神を愛し、世を愛さない人こそ、悪に打ち勝つことができる人であり、強い人です。私たちも聖霊によって神への愛を増し加えられ、世に迎合せず、悪に打ち勝つ強い人になりましょう。

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