2023年1月14日(土)

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聖書一日一章    創世記 7章

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この世代の中にあって、わたしの前に正しい。(1節)

人間が地上に増え広がるとともに、悪がはびこったので、神は人間を大洪水によって滅ぼすことを決意されました。しかし、神とともに歩んでいたノアとその家族は救おうと、また、動物のすべての種類を生き残らせようと、巨大な箱船を造るようにノアに命じられました。その箱船が完成したころ、大洪水が起こりました。その直前に、ノアの家族は箱船に入り、動物たちは神に導かれて自発的に入ったので、ノアの家族と動物たちは救われました。

さて、1節で神は、ノアの家族を救う理由として、「この世代の中にあって、あなたがわたしの前に正しい」からだと言われました。その世代の中でノアだけが正しかったということは、その世代全体が悪に染まっていたということです。ここで、世代というものが全体として一つの傾向を持つことに気づきました。同じ世代の人々は互いに影響し合うからでしょう。旧約のイスラエルの歴史を見てもそうです。エジプトを出た人々のうち、大人の世代は不信仰のため荒野で死にました。その子どもの世代はヨシュアに従ってパレスチナを占領することができました。士師時代の世代は、全体的に神から離れていましたが、サムエルとダビデによって、彼らの世代が神に立ち返りました。それ以降の世代はどんどん神から離れていきました。新約の時代は、キリストの信仰が異邦人の世界に爆発的に広まりましたが、その時代、異邦人全体に霊的渇望があったと言われます。その意味では、世界の現在の世代は、無神論か反キリスト的な宗教かどちらかではないかと思います。

キリストはヨハネの福音書15章18節で、「世があなたがたを憎むなら、あなたがたよりも先にわたしを憎んだことを知っておきなさい」と言われました。そこで言われた「世」は、そのような世代のことだと思います。そうだとすれば、私たちは、現在の世代から疎まれることも覚悟しておかなければなりません。しかし、キリストはその言葉に続いて、「わたしが世からあなたがたを選び出したのです」と言われました。「世」から疎まれることは、キリストに選び出された結果だということです。私たちが現在の世代から疎まれるなら、それはキリストに選び出されたことの証拠だと言えます。

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