2023年1月16日(月)

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聖書一日一章    創世記 9章

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わたしの契約をあなたがたとの間に立てる。(9節)

大洪水によって人も動物も死に絶えましたが、箱船によってノアの家族と動物たちは生き延びました。大洪水から1年ほどで地面が乾ききったので、ノアの家族は外に出ました。1節から17節は、そのとき神がノアたちに言われた言葉です。荒れ果てた地で生きていけるように、動物を食べることを許されましたが、そのことがいのちを軽んじることにならないためでしょうか、人の血を流す者に血を要求すると宣言されました。そして、ノアと後のすべての子孫に対して、「大洪水が再び起こって地を滅ぼすようなことはない」と約束し、契約を結び、虹をそのしるしとされました。

さて、この契約ですが、神は9節で突然、「見よ。わたしはわたしの契約をあなたがたと、あなたがたの後の子孫との間に立てる」と言って、結ばれました。大洪水で数え切れない人が死んだので、生き残った人々には、恐ろしい記憶が残り、再び大洪水が襲ってくるのではないかという恐れがあったでしょう。神はその恐れを取り去るためにその契約を結ばれたのではないかと思います。

それにしても、この契約は、変わっています。通常、契約は、相方に必要があり、話し合って、相方が権利と義務を決めて結ぶものです。それなのに、この契約では、ノアとその子孫のほうだけに必要があるのに、必要のない神のほうから突然言い出されました。また、契約の義務という点では、神のほうは、地を滅ぼさないという約束を守る義務があるのに、ノアとその子孫のほうには、何の義務もないのです。神のほうが一方的に義務を負い、ノアとその子孫のほうが一方的に利益を受けるという、気前の良すぎる契約です。そんな契約を提供される神はほんとうに気前の良い方です。

考えてみれば、私たちの救いの契約も、神のほうは、ひとり子を犠牲にした上に、私たちがどんなに罪を犯してもすべて赦し、確実に天国に入れると約束された限りその義務があるのに、私たちのほうはキリストを信じるだけで良いのです。気前の良すぎる契約です。神はほんとうに気前の良い方です。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成