2023年4月6日(木)
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聖書一日一章 出エジプト記 39章
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「主の聖なるもの」という文字を記した。(30節)
モーセがシナイ山の上で神から作るように命じられた礼拝のための幕屋を、神から指名された二人の職人が中心になって製作しましたが、ここでは、幕屋で儀式を行なう祭司が着る装束を作ったことを記しています。祭司の中でも、大祭司の装束は大変豪華できらびやかなものです。布は色とりどりの糸で織られ、金を延ばした金糸まで織り込まれていますし、金のプレートや金の鎖がついていて、胸当てにはダイヤモンドやサファイヤなどの宝石がはめ込まれています。これはもう装束と言うより芸術品です。それは28章で「栄光と美を表す聖なる装束」と呼ばれていたように、それはそれはすばらしいものでした。
しかし、出エジプト記29章には、大祭司の任職式のやり方が詳細に定められていて、その中に、雄羊の血をその装束に振りかける段があります。せっかくのきれいな装束なのに、血を振りかければ、しみがついて台無しだと思うのですが、これは大祭司が血に染まることを預言的にほのめかしていると思いました。実際、人類の大祭司であり、私たちの大祭司であるキリストは、裸にされ、むち打たれ、十字架に釘づけにされ、血が滴り、血みどろになられました。その姿はけっしてきれいではありません。しかし、多くの人を救うためにいのちをささげた姿は、それこそ大祭司の本懐であり、本質的には最も美しい姿ではないでしょうか。受難週に血の滴る大祭司を覚えましょう。
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