2023年5月14日(日)
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聖書一日一章 民数記 10章
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主の前に覚えられ、敵から救われるためである。(9節)
神はモーセに、民が集団で行動するための、ラッパによる合図の仕方を指示されました。合図は音程の違う2本の銀のラッパによって行ないます。人々を集会に呼び集める場合は2本を長く吹き鳴らし、部族長たちだけを集める場合は1本を長く吹き鳴らし、旅に出発する場合は2本を短く吹き鳴らし、戦争で突撃する場合は、2本を短く大きく吹き鳴らします。ラッパは現在も多くの国の軍隊で、起床、食事、消灯、進め、止まれ、突撃などの合図として使われています。
さて、ラッパと言えば、私たちは、世の終わりにキリストが再臨されるときに天に響きわたると言われるラッパの響きを思うのではないでしょうか。そのラッパの響きは、死んでいる私たちに対して、「目を覚ましなさい」、「立ち上がりなさい」という合図です。世の終わりはずっと未来ですが、意識においては、死んでからすぐに聞くことになるでしょう。ただ、死んでからのことなので、なかなか現実感を持てないのではないでしょうか。現実感を持つためには、生きている今、主の、耳には聞こえないけれど心に聞こえる「目を覚ましなさい」、「立ち上がりなさい」という声を聞いていることが大切です。
また、10節では、祭壇にいけにえをささげるとき、いけにえに向かってラッパを吹き鳴らすように命じておられます。それは、ラッパの響きによって、人々をいけにえに注目させ、そのいけにえによって神に受け入れられていることを覚えさせるためです。旧約聖書のいけにえは、十字架につけられたキリストを預言するものです。それでは人々をいけにえに注目させるラッパの響きに当たるのは何でしょうか。それは、キリストが十字架で死なれたので、あなたの罪は赦され、あなたは神に受け入れられているという知らせ、つまり福音です。私たちは、聖書を読むときに、メッセージを聞くときに、聖餐を受けるときに、賛美するときに、福音を聞きます。それこそ、現在におけるラッパの響きです。このラッパの響きによって、神に受け入れられていることを知り、世の終わりにラッパの響きを聞くのが楽しみになるのです。
テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944 鷹取 裕成