2023年5月20日(土)

_____________________________________________________________________________

聖書一日一章    民数記 16章

_____________________________________________________________________________

全会衆残らず聖なる者であって、主がそのうちにおられる。(3節)

イスラエルの民は、パレスチナを征服しようとしていたときに、偵察隊の報告を聞いて絶望し、モーセに不信感を抱き、神に従わなかったので、荒野で40年間放浪することになりました。その放浪中のことです。レビ部族のコラとルベン部族のダタンとアビラムが、250人のリーダーたちとともに、モーセとアロンを批判しました。ルベン部族の二人は、モーセとアロンの属するレビ部族だけが幕屋で神に仕える特権を持っていることを、レビ部族のコラは、アロンの子孫だけが祭司になれることを不公平だと思ったのでしょう。その不満が、40年間何もない荒野で過ごさなければならない閉塞感から爆発したのです。そこでモーセは、神がだれを選んでおられるかをはっきりさせるために、試しに彼らに、祭司の務めである香を焚くことをしてみるように言いました。それで、彼らがそうしたところ、地面が口をあけて彼らを飲み込み、火が250人を焼き尽くし、彼らの間違いが証明されました。

さて、批判者たちはモーセとアロンを、「全会衆残らず聖なる者であって、主がそのうちにおられるのに、なぜ、あなたがたは上に立つのか」と批判しました。民のすべての人が神の前に平等であることを理由に、モーセとアロンの指導者の立場を否定したのです。それは二人を立てられた神を否定することであり、神に対する冒涜でした。とはいえ、神が立てられたことの否定は間違いだとしても、イスラエルの民は神がそのうちにおられるので、みな聖なる者であり、同じように尊い存在だというのは、真理だと思います。

神は出エジプト記19章5節で、「あなたがたはわたしの宝となる。わたしにとって祭司の王国、聖なる国民となる」と言われました。申命記7章6節でもモーセが、「あなたは、主の聖なる民だからである。神はあなたを選んで、ご自分の宝の民とされた」と言っています。また、ペテロはその手紙第一2章9節で、キリストを信じる私たちについて、「あなたがたは選ばれた種族、王である祭司、聖なる国民、神のものとされた民です」と言っています。さらに、ヨハネの黙示録20章4節は、キリストを信じて死んだ人々について、「彼らは神とキリストの祭司となる」と言っているのです。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成