2023年6月3日(土)
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聖書一日一章 民数記 30章
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夫が彼女の咎を負う。(15節)
神に誓いをしたり物断ちをする場合の規定です。1年間神に献身するとか、週に1度断食をするとかの誓いや、肉を食べないなどの物断ちについてです。
この規定は、男の場合は単純で、誓った通りに実行することです。守るのが難しいなら、誓わなければよいのですが、誓った限りは、その通り実行しなければなりません。女の場合は少々複雑です。未婚の場合は、父親が反対すれば無効になって守る必要がなく、既婚の場合は、夫が反対すれば無効になって守る必要がありません。複雑なのは、誓願の期間中に結婚した場合です。父親が同意していても、結婚した夫が反対すれば、無効になります。やもめや離縁された女の場合は、男と同じく、だれの同意も要りません。パウロは、コリント人への手紙7章で同じことを言っています。しかし、この規定は、女性は父親や夫に従属するという考えに基づいています。この考えについて、聖書の教えだから従うべきだと信じるクリスチャンもいますが、私は、キリストの救いの教えとは違って、時代によって最善の形があると信じます。
ところで、15節には、「もし夫がそれを聞いた後、それを破棄するなら、夫が彼女の咎を負う」とあります。女性が父親や夫に従属していた時代には、女性は自由がなく、父親や夫の意志に従わなければならず、かわいそうだった面があります。しかし、その時代には、自由がないだけに、責任もなく、父親や夫がその責めを負いました。ある意味で気楽だった面もあるでしょう。
現在は、原則的には、女性も自由に生きれる時代です。それは、同時に主体性を求められ、自分の生き方に全責任を負わなければならないことでもあります。自分の生き方に全責任を負うということは、女性だけでなく、男性にとっても、大変重いことです。ある人にとっては、重すぎるでしょう。その点、キリストは、ご自身を信じ、従属する人にとって、理想の父親、理想の夫のような方です。決して強いることがなく、愛をもって最善の生き方を示してくださいます。私たちが失敗しても、その責任を負ってくださり、それどころか、悪いことをしても、その咎を負ってくださるのです。
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