2023年7月10日(月)
_____________________________________________________________________________
聖書一日一章 申命記 31章
_____________________________________________________________________________
主語自身があなたに先立って渡って行かれる。(3節)
モーセはここでは、自分はヨルダン川を渡って約束の地に入れないこと、ヨシュアが民の指導者となって渡ること、神が戦い勝利されるので恐れる必要のないこと、残念なことに、神が、人々は必ず契約を破ると言われたこと、彼が民に遺す次の章の歌を覚えること、神の言葉の書を定期的に朗読することを語りました。
さて、この説教は普通の集会での説教ではありません。モーセは間もなく死に、ヨシュアがすぐにヨルダン川を渡って敵地に攻め込むので、いわば出陣式の激励でした。それなのに、激励らしいのは、6節の「強くあれ。雄々しくあれ。彼らを恐れてはならない」ぐらいです。あとは、神の言葉の書の取り扱いや民の将来の不信仰への警告やある歌を歌うようにという指示のようなものです。戦争をする上で大事なこと、敵の数がどれくらいで、自分たちの数がどれくらいか、敵がどれほど馬や戦車を持っているか、それに対して自分たちの兵力はどれくらいか、敵にはどんな弱点があって、自分たちにはどんな勝算があるのかなどは、一言も言っていません。
それは、3節で「あなたの神、主ご自身があなたに先立って渡って行き、この方があなたの前からこれらの国々を根絶やしにされる」と言うように、神が戦い、勝利を与えられると信じているからです。自分たちは神に従っていくだけだからです。
それなら、神を知らない人々の戦争では、人間の力と力の争いですから、軍事力がすべてで、軍事力でまさる大国が勝つように思えますが、必ずしもそうではありません。世界の歴史を見ると、小国が大国に勝った例がたくさんあります。どれも国民の気持ちが義憤と国を愛する気持ちで一つになったような場合です。神を知らない人々でも一つになるときに、予想外の力を発揮します。まして、キリストを信じる人々が信仰に基づき、心を一つにして祈るときには、神がすべてのものを動かして助けられ、聖霊が一人一人を強めて用いられるので、何が起こるか楽しみです。
テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944 鷹取 裕成