2023年7月12日(水)
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聖書一日一章 申命記 33章
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ただあなたの仰せのことばを守りました。(9節)
モーセが、イスラエル12部族の未来を預言したものです。29節では、「幸いなイスラエルよ、だれがあなたのような、主に救われた民であろうか」と言います。これはそのまま私たちに当てはまります。「幸いなクリスチャンたちよ。だれがあなたがたのような、主に救われた人々であろうか。」
8節から11節では、神に仕える部族として選ばれたレビ部族について語ります。8節の「トンミム」と「ウリム」は、大祭司が神のみ心を伺うときに使う2つの石のくじですが、そういう神に通じる道具をゆだねられていました。また、10節で「みおしえをイスラエルに教えます」と言うように、神のみ言葉を記憶し、人々に教える尊い務めを与えられていました。また、香をたいて祈り、ささげ物を祭壇にささげる光栄な務めを与えられていました。
そのような特権をレビ部族が与えられたのは、なぜでしょうか。彼らは特別に信仰深い人々ではありません。9節の言葉がヒントになります。「彼は自分の父と母について、『私は彼らを顧みない』と言い、自分の兄弟も認めず、自分の子さえ知らないとし、ただ、あなたの仰せのことばを守りました。」つまり、神の言葉を父母や子よりも優先し、たとえ彼らが反対しても神の言葉に従ったというのです。そのような神の言葉第一の姿勢が理由でしょう。
これを考えると、キリストがマタイの福音書10章37節で言われたことの意味がよくわかります。「わたしより父や母を愛する者は、わたしにふさわしい者ではありません。わたしより息子や娘を愛する者は、わたしにふさわしい者ではありません。」父や母や子を愛するなと言われたわけではありません。それどころか、律法学者たちが「父と母を敬え」の戒めを軽視していると批判し、自らそれを実践されました。しかし、人間的感情を第一にするなら、人間的感情は変わるので、今は愛していても、嫌いになったり、憎み合ったりすることもあります。人間的感情よりもキリストを優先する人がかえって、キリストのみ言葉に従って、いつまでも愛することができるのではないかと思います。
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