2023年10月18日(水)
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聖書一日一章 サムエル記第二 17章
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捜したが見つけることができなかった。(20節)
ダビデ王の三男アブサロムが謀反を起こし、ダビデはすぐに家族と手勢を連れてヨルダン川のほうへ逃げ、その後、アブサロムと部下たちがエルサレムに入りました。アブサロムの作戦会議で、アヒトフェルという戦術の天才が、今、動かせる軍勢だけで追跡し、急襲し、ダビデだけを殺害することを提案しました。しかし、ダビデの腹心で彼のために残ったフシャイは、国中から兵を集めてから、一挙に攻めるように提案しました。すると、フシャイの案が採用され、アヒトフェルは自殺し、フシャイは、状況をダビデに連絡し、夜の間にヨルダン川を渡っておくように勧めました。
さて、フシャイからダビデへの極秘の連絡は、祭司ツァドクとエブヤタルから彼らの息子たちに伝えることになっていました。さらに、相手側も機密が漏れないように神経をとがらせているので、接触するところを見られないように、町の外で待機し、一人の女奴隷が連絡することになっていて、用意周到でした。しかし、18節に、「ある若者が彼らを見て、アブサロムに告げた」とあるように、それでも見られてしまいました。彼らはある家の庭の井戸の中に隠れましたが、そのままでは見つかるところ、その家の主婦が井戸の口に覆いを広げ、麦をまき散らしてくれたので、助かりました。
このように、知恵を尽くし、準備を周到にしても、相手も必死で知恵を働かせるので、見つかってしまいました。それでもつかまらなかったのは、その家の主婦が助けよう思い立ち、知恵を働かせ、彼らを隠したからです。神が彼女を動かし、知恵と勇気を与えられたのです。すべては神の恵みでした。
使徒の働き23章で、パウロがエルサレムで捕えられ、ローマ軍の千人隊長の下にあったとき、反対者たちは、出頭させ、途中で暗殺する計画でした。周到に準備し、漏れないように厳重に監視し合っていましたが、パウロの姉妹の子が耳にし、知らせ、千人隊長はその夜中にパウロをカイザリアに移したので、暗殺されないですみました。どんなに周到に隠しても、あるいは、どんなに見つけようとしても、見つかるかどうかは、神にかかっています。
テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944 鷹取 裕成