2023年10月29日(日)

_____________________________________________________________________________

聖書一日一章    列王記第一 4章

_____________________________________________________________________________

神はソロモンに海辺の砂浜のように広い心を与えられた。(29節)

ソロモン王の統治について、整った行政機構、人口増加と経済的豊かさ、莫大な王室収入、周辺諸国との間で維持していた平和のことを記しています。29節では、「神はソロモンに非常に豊かな知恵と英知と、海辺の砂浜のように広い心を与えられた」と言います。ソロモンは王になった当初、神から、「何を与えようか。願え」と言われ、民を治めるために知恵を与えてくださいと願い、知恵を与えられたのでした。この章に記されているすばらしいことは、神から与えられたその知恵の結果と言えるでしょう。

ところで、ソロモンが神から与えられたという「海辺の砂浜のように広い心」とは、どんな心でしょうか。まず、広い心とは、寛容な心でしょう。人から悪いことをされても怒らず、争わず、赦す心です。少しまずいことをされただけで怒るのは、狭い心ですから、その反対です。また、広い心とは、いろいろなものをおおらかに受け入れる心でしょう。自分とは違うものを理解し、同意はしなくても、認めはする心です。自分とは違うものをみな排除するのは、狭い心ですから、その反対です。また、広い心とは、与える心であり、思いやる心でしょう。自分の得ばかり考えて、がつがつしているのは、あるいは、自分のことしか考えないのは、狭い心ですから、その反対です。

それでは、どうすればそんな心を持つことができるのでしょうか。そんな心は人間にはありませんし、人間が努力して持てるものではありません。ソロモンが神から与えられたように、神が持っておられ、神から与えられて初めて持てる心です。パウロはコロサイ人への手紙3章10節で、コロサイのクリスチャンたちが、キリストを信じたときに、「新しい人を着た」と言いますので、私たちもキリストを信じたときに、新しい人を着たのでしょう。そのとき、広い心を与えられたに違いありません。しかし、そこでは同時に、「新しい人は、それを造られた方のかたちにしたがって新しくされ続け」るように言いますので、広い心は、もっともっと増し加えられていかなくてはなりませんし、また、増し加えられていくに違いありません。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成