2023年11月5日(日)

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聖書一日一章    列王記第一 11章

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あなたの父ダビデに免じて、あなたが生きている間はそうしない。

(12節)

ソロモン王は晩年、多くの外国の女をめとりました。彼女たちは自分の国の神々を崇めていたので、ソロモンも次第にその神々を拝むようになり、その心がだんだん創造主なる神から離れていきました。そのため、神は、彼から王国を取り上げると宣言されました。ただし、父のダビデに免じて、彼の存命中はそうしないし、身内のユダ部族だけは残すとも言われました。その厳しい宣言の通り、ソロモンに敵対する者があちこちに現れました。エドムの王の子孫で、エジプトの王の寵愛を受けたハダド、ダマスコの支配者となったレゾン、有能でソロモンに起用されたヤロブアムなどです。とくに、ヤロブアムは、神からイスラエルの10部族を与えると約束されました。そのことを知ったソロモンから命をねらわれたので、エジプトに亡命しました。

さて、ソロモンは神を崇め、そのため豊かな祝福を受けていたのに、信仰を捨て、神を裏切ったのですから、大きな罪を犯しました。しかも、王で、民を代表し、民を導く立場なのですから、その責任は余計に重く、さらに、神の祝福をだれよりも受けてきたのですから、それだけ重いと言えます。神が激怒され、彼とその国をことごとく滅ぼされてもおかしくありません。それなのに、神は12節で、「ダビデに免じて、あなたが生きている間はそうしない。また、王国のすべてを引き裂かない」と言われました。「ダビデに免じて」ということが、どれほど大きなことでしょうか。私たちも神を悲しませたことの多い罪深い者ですが、私たちは「ダビデに免じて」ではなく、キリストに免じて赦されたのです。ダビデがいくら神の忠実なしもべでも、神のみ子であるキリストとは比べることができません。ソロモンは「ダビデに免じて」生きている間だけ安泰であることが約束されましたが、私たちはキリストに免じて、永遠に安泰であることが約束されているのです。

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