2023年11月13日(月)

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聖書一日一章    列王記第一 19章

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横になって眠っていると。(5節)

イスラエル北部のイスラエル王国では、アハブ王とその妻でバアルという神の熱烈な崇拝者イゼベルが、バアル教を国中に広めましたが、預言者エリヤは、彼が告げた、3年間雨が降らないという預言がその通りになり、祈って天から火を呼び下すという試合にも勝利しました。しかし、イゼベルは少しも動じず、エリヤを、「明日の今ごろ、おまえのいのちはない」と脅しました。あまりの気迫に、エリヤは怖じ気づき、荒野に逃げ、死を願いますが、天使に励まされ、シナイ山まで行きました。神はそこで、激しい風、地震、火を見せ、その後で細い声で、彼がなすべきことを指示されました。ハザエルという人をアラムの王に、エフーという人をイスラエルの王に、エリシャという人をエリヤの後継者に、油を注いで任命するようにとのことでした。

さて、エリヤはイゼベルに脅され、人の住む最南端の町ベエル・シェバまで逃げ、そこから荒野を一日歩き、力尽き、死を願って、「私のいのちを取ってください」と祈りました。この時が、最悪の時でした。逃げるところが荒野しかなかったので、そこに逃げたものの、水や食糧の用意なしでは、ほとんど自殺でした。ベエル・シェバにおともの若者を残したのも、野垂れ死にを覚悟したからでしょう。彼には、恐れと落胆と空腹と灼熱の太陽と死しかありませんでした。しかし、エニシダの木陰が気持ちよく、横になって眠ったところ、夢で天使が「起きて食べなさい」と言ったので、目を覚ますと、頭の所に、パン菓子と水の入った壺がありました。エリヤはそれを食べ、元気になってシナイ山に行きつくことができました。最悪な状況の中で、眠って目を覚ますと、眠っている間に神が道を備えてくださっているということがあります。詩篇127篇2節は、「実に主は愛する者に、眠っている間にこのように備えてくださる」と言います。ヒゼキヤ王は、侵略してきたアッシリアの18万の大軍に包囲され絶望的でしたが、ある朝、目を覚ますと、敵の全軍が去っていました。キリストの弟子たちは、すべての望みを託した師が殺され、絶望のふた晩を過ごした後、三日目に目を覚ますと、キリストが復活しておられました。神が愛する者のために、眠っている間にも備えてくださることを信じましょう。

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