2023年11月27日(月)
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聖書一日一章 列王記第二 11章
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人々が彼をアタルヤから隠したので、彼は殺されなかった。(2節)
南部のユダ王国では、バアル崇拝の推進者イゼベルの娘アタルヤが、夫のヨラム王の時代と息子のアハズヤ王の時代にバアル崇拝を推進しましたが、アハズヤが北の政変に巻き込まれて死ぬと、王族を全員殺し、自分が独裁的な王になりました。しかし、王の末の子で生まれたばかりのヨアシュは、おばのエホシェバに連れ出され、寝具部屋に隠されて助かり、彼女の夫、祭司エホヤダによって神殿の構内に6年間隠されて育ちました。エホヤダは7年目に、彼を近衛兵の長たちに公開し、彼らの協力で、アタルヤを倒しました。
さて、エホヤダがヨアシュを6年間もかくまうことができたのは、奇跡でした。アタルヤは自分の地位を脅かす王族の存在には、とくに神経を配っていたので、見つかればただちに殺されます。あいにく、神殿はアタルヤのいる王宮の隣りだし、神殿には多くの人が出入りしているので、秘密が漏れないようにすることはほとんど不可能です。神が奇跡的に隠されたと言えます。
使徒の時代の初期にエルサレムで激しい迫害が起こったときに、クリスチャンたちは地方や外国に逃れましたが、使徒たちはエルサレムにとどまっていました。彼らは一番迫害の標的になる人たちでしたが、だれも捕まりませんでした。クリスチャンたちが必死でかくまったこともあったでしょうが、神が奇跡的に隠され守られたと言えるでしょう。歴史上、世界各地で幾度となく迫害が起こりましたが、クリスチャンたちは神の不思議な守りを経験したことでしょう。命を狙われていたという点では、キリストこそだれよりもそうです。独裁的な王からはもちろん、ユダヤの宗教界のみんなから命を狙われていました。普通なら、弟子たちが人里離れた一軒家か、外国の目立たない家にかくまうところですが、キリストは少しも身を隠されませんでした。それどころか、敵が待ち構えているエルサレムへ行かれました。そして、神殿の広場で民衆の前に立ち、堂々と教えられました。そして、最も危険な夜、ユダが密告しに行こうとしているのを知りながら、止められませんでした。キリストはかくまわれ守られるよりも、命をささげられました。私たちがご自身の死によって永遠のいのちを得るためです。
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