2023年12月3日(日)

_____________________________________________________________________________

聖書一日一章    列王記第二 17章

_____________________________________________________________________________

主を恐れなかったので。(25節)

北部のイスラエル王国では、謀反が繰り返され、王が次々変わり、ホセア王のときに、北のほうで勢力を拡大していたアッシリアに侵略され、ホセアはいったん服従したものの、エジプトと組んで反抗したので、攻められ滅ぼされてしまいました。7節から23節では、滅びた理由を述べています。神を恐れず、異邦の民の神々とならわしを取り入れ、神の預言者たちを通しての再三の警告を無視したからだと言います。24節以下では、その地域のその後の状況を述べています。アッシリアの王は、イスラエル人をアッシリアに引いていき、代わりに諸国の民を連れて来て住まわせました。しかし、ライオンに何人かが殺される事件が起こったので、これは住まわせた民がその地のならわしを知らないからだと考え、イスラエルの祭司たちを呼び戻し、礼拝の仕方を教えさせました。そのため、民は、表立ってはイスラエルの神を礼拝し、陰では自分たちの国の神々も拝んでいるというのです。

さて、アッシリアの王は、ライオンに何人かが殺されたとき、人々がその地のならわしを知らず、それに反したことをしたので、その地が怒りの声を上げたと考えました。異教的な宗教観ですが、まったくの見当はずれではありません。イスラエルの地は、もともと天の神がイスラエルの民に「乳と蜜の流れる地」として与えられた地ですから、天の神を天の神にふさわしく礼拝するのが、順当で、その地に平安をもたらすこと間違いがないでしょう。

しかし、それはイスラエルの地だけではありません。地上のどの地も、天の神が創造された世界の一部なのですから、天の神を天の神にふさわしく礼拝することが、どの地にも平安をもたらすことになるでしょう。実際、この2、3百年、神を信じず、経済的豊かさを最高の価値と考える人々が、世界の各地で開発を行ってきました。その結果、環境破壊が起こり、現在、様々な環境問題が起こっています。人々が天の神を信じ、神が大自然を造られたことを覚え、自然の恵みを神に感謝し、木一本切るのでも、ありがたく思いながらそうするなら、環境は違ったものになっていたでしょう。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成