2023年12月10日(日)

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聖書一日一章    列王記第二 24章

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エジプトの王は自分の国から再び出て来ることがなかった。(7節)

ユダ王国では、ヨシヤ王が、バビロン帝国の勢力拡大を食いとめようと上ってきたエジプト軍を迎え撃ち、戦死した後、バビロン帝国の勢力拡大に巻き込まれ、滅亡へと向かっていきました。ヨシヤに代わって、四男のエホアハズが王になりましたが、引き返してきたエジプト軍に捕らえられ、連れていかれました。代わりに、次男のエホヤキムが王になりました。エホヤキムは最初、エジプトに仕えていましたが、数年後、バビロンに攻められ、バビロンに仕えるようになったのに、3年後に反逆したので、バビロンに攻められ、捕らえられ、原因不明で死にました。代わりに、その子のエホヤキンが王になりましたが、彼もバビロンに捕らえられ、エルサレムの有力者たちとともにバビロンに連れていかれました。代わりに、ヨシヤの三男で、エホヤキンのおじに当たるゼデキヤがバビロンのかいらいの王にすえられました。

さて、エホヤキムがバビロンに反逆し捕らえられたことに関し、7節は、「エジプトの王は自分の国から再び出て来ることがなかった」と言います。と言うことは、イスラエルのほうで出て来て助けてくれると期待していたということです。エホヤキムがバビロンに仕えていたのに反逆したのは、エジプトが助けると約束してくれたからかもしれません。出エジプトのときには、敵のようでしたが、それ以後は、なぜかイスラエルに、エジプトに対して親しみと頼る気持ちがありました。国が豊かで力があり包容力があったからでしょう。しかし、エジプトは助けに来てくれませんでした。

私たちの周りにも、エジプトのように、力があって包容力のある人がいます。私たちは困ったときにはそういう人に助けを求めたくなります。しかし、ほんとうに困ったときには、人は助けてくれないものです。というより、助けられないのです。その人にも、差し迫ったことがあり、守るべき家族があり、力の限界があり、そんなに余裕がないからです。助けは主に求めましょう。主には無限の力があり、無限の包容力があります。

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