2023年12月11日(月)

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聖書一日一章    列王記第二 25章

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これらすべての物の青銅の重さは、量りきれなかった。(16節)

ユダ王国では、ヨシヤ王の死後に王になった四男のエホアハズは、3ヶ月でエジプト軍に捕らえられ、代わりに王になった次男のエホヤキムは、バビロンに従属していたのに、後に反逆したため、攻められ、捕らえられ、死にました。後を継いだその子のエホヤキンもすぐにバビロン軍に捕らえられ、国の有力者たちとともにバビロンに連れていかれました。バビロンのかいらいの王にされたヨシヤの三男ゼデキヤも、最初は従属していたのに後に反逆したので、バビロンの大軍に攻められ、王も民も捕囚としてバビロンに連れていかれました。バビロンの王は、その地の管理のためにイスラエル人の中からゲダルヤを総督に任命しましたが、ゲリラ隊に暗殺されてしまいました。

さて、エルサレムを占領したバビロン軍は、神殿に貴重な物があることに目を付け、バビロンに運びました。その一覧が13節から17節に記されています。青銅の柱、青銅の水槽、金の皿類、青銅の器具類で、「これらすべての物の青銅の重さは、量りきれなかった」とあります。ソロモンが心血を注いで建てた神殿は壊され、器具は奪われてしまいました。イスラエルの人々の不信仰の結果で、とても残念なことです。しかし、ほんとうに悪いことでしょうか。それほどの量の青銅の造作物が、神への信仰のためにどれほどの意味があるのでしょうか。そのような人々の目を見張らせる物が、むしろ神への信仰を見えなくしていたのではないでしょうか。すべてがなくなってしまったとき、信仰の本質がよりはっきりしたのではないでしょうか。

キリストはヨハネの福音書2章19節で、「この神殿を壊してみなさい。わたしは三日でそれをよみがえらせる」と言われました。その預言の通り、40年後、神殿はローマ軍によって破壊されます。しかし、キリストは、ご自身の死と三日目の復活により、新しい霊的な神殿を起こされました。それは、以前の神殿とそれにまつわる宗教から、本質的なものだけを取り出し、霊的に建て直されたのです。キリスト教も長く続いているので、余計なものが付け加わっていますし、信仰生活も長くなると、余計なものがついてきます。時には、すべてを捨てて、信仰の原点に戻ることも必要だと思います。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成