2023年12月17日(日)

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聖書一日一章    歴代誌第一 6章

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ヤハテはゲルショムの子、ゲルショムはレビの子である。(43節)

イスラエルの民の中で、神に仕える部族であるレビ部族の系図です。3節に、モーセ、アロン、ミリヤムの名が出て来て、そのアロンの子孫の系図がバビロン捕囚時代まで続きます。16節からは、レビ部族の3つの氏族の系図です。31節からは、レビ部族の中でも、神殿で音楽隊として奉仕した人々の系図です。54節からは、レビ部族に与えられた48の町のリストです。

さて、多くの系図がありますが、ほとんどの系図は先祖から下っているのに、33節の歌い手ヘマンの系図は、先祖へとさかのぼっています。先祖から下る系図は、血のつながりを示すとともに、先祖に与えられた神の約束と命令を継いでいることを意識していると思います。レビ部族は、先祖がもっぱら神に仕えるようにという約束と命令を受け、子孫がそれを継いできました。レビ部族の中でもアロンの子孫は、アロンに与えられた祭司として仕えるようにという約束と命令を継いできました。しかし、先祖へとさかのぼっていくヘマンの系図のほうが、普通です。私たちが系図を考えるときは、自分、父母、おじいさん、おばあさん、ひいおじいさん、ひいおばあさんという具合に、さかのぼっていきます。そこでは、人間的なつながりだけを意識しています。

このことを踏まえて、新約聖書にある2つのキリストの系図を考えると、マタイの福音書1章のものは先祖から下る系図であり、ルカの福音書3章のものは先祖へさかのぼる系図です。マタイの福音書1章のものは、アブラハムからダビデを経てヨセフに下っています。ということは、アブラハムに与えられた「あなたの子孫によって地のすべての国民が祝福される」という約束と、ダビデに与えられた「あなたの子孫によって永遠の王国を建てる」という約束に従って生まれてこられたのがキリストだということをあかししています。ルカの福音書3章のものは、ヨセフからダビデやアブラハムも経ますが、アダムまでさかのぼります。ということは、キリストの人間としてのつながりがアダムからだということを示していて、キリストが新しい人類を生み出す第二のアダムだということをあかししていると思います。

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