2023年12月31日(日)

_____________________________________________________________________________

聖書一日一章    歴代誌第一 20章

_____________________________________________________________________________

その冠はダビデの頭に置かれた。(2節)

ダビデ王は、周辺の諸国を平定していましたが、最後にヨルダン川の東に住むアンモン人が戦いを挑んで来たので、戦い、勝利しました。この戦いでは、余裕があったので、指揮を将軍ヨアブに任せていました。これ以降、多少の抵抗はありましたが、もはや対抗しようとする国はなくなりました。

さて、アンモン人との戦いにおいて、サムエル記第一の平行箇所によると、ヨアブは勝利が確実になると、エルサレムにいたダビデを戦場に迎え、勝利が王であるダビデのものとなるようにしました。そして、アンモン人の王の冠、金1タラント、30kgの立派なものでしたが、その冠をダビデの頭に置きました。それこそ勝利の栄冠でした。しかし、この栄冠はダビデにふさわしくなかったように思います。命をかけて戦ったのはヨアブと忠実な兵士たちですし、その間ダビデはエルサレムで休んでいて、部下の兵士の妻と姦淫を行っていたのですから。組織の上に立つ人の栄冠というのは、そんなものです。

キリストは天に昇り、神の右の座に着かれたのですから、栄冠を受けられたことは確かです。しかし、ヘブル人への手紙2章8節には、「イエスは死の苦しみのゆえに栄光と誉れの冠を受けられました」とあり、十字架の苦しみ、自分のいのちの犠牲の結果であることに目を向けさせます。キリストは栄冠よりも先にいばらの冠をかぶられたのです。

また、キリストは信じ従う者に一人も漏れることなく栄冠を与えられます。パウロはテモテへの手紙第二4章8節で、私には「あとは、義の栄冠が私のために用意されているだけです。その日には、正しいさばき主である主が、それを私に授けてくださいます。私だけでなく、主の現れを慕い求めている人には、だれにでも授けてくださるのです」と言います。王だけが栄冠を受けるどころか、ご自身を信じ従う者すべてに栄冠を与えてくださるのです。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成