2024年2月29日(木)

_____________________________________________________________________________

聖書一日一章    ネヘミヤ記 5章

_____________________________________________________________________________

私は神を恐れて、そのようなことはしなかった。(15節)

ネヘミヤはエルサレムに行くと、住民の力を結集して城壁の修復に取りかかりました。しかし、その地の異民族は、その地方の総督サンバラテを中心に、異民族にとって不利になる城壁の修復を何とかやめさせようとし、あらゆる方法で妨害してきました。そのため、武装しながら工事を続けなければなりませんでした。ここでは、住民の中に、借金を返せず、担保の畑を取られて困っている人や、子どもを奴隷に売った人までいて、有力者たちに強い抗議の声を上げました。有力者たちがお金を貸すのに高い利息を取っていたことが原因でした。同胞から利息を取ることは出エジプト記などで禁止されているのに、有力者たちは違反していたのです。城壁を完成しなければ、みんなが滅びてしまうのに、それだけに一致団結して努力しなければならないのに、何をしているのでしょうか。そこで、ネヘミヤが利息分を返してやるように求め、有力者たちは応じました。

さて、ネヘミヤは15節で言います。「私の前任の総督たちは民の負担を重くし、銀40シェケルのほかにパンとぶどう酒を民から取り立てた。しかも、彼らに仕える若い者たちは民にいばりちらした。しかし、私は神を恐れて、そのようなことはしなかった。」ペルシャ帝国は、国内に多くの民族がいるので、その民族を支配するのに、それぞれの民族の有力者を総督に任命して任せていて、総督の権力は絶大でした。総督になると、税金を上げて民から搾り取っても、いばり散らしても、だれからも咎められませんでした。しかし、ネヘミヤは総督になっても、監督する上司があったのです。目に見えない神が上司としておられることを意識し、恐れていたのです。ですから、人間的には何をしても咎められなくても、人道に反することはしなかったのです。有力者たちが利息を取っていたのも、同じ問題です。そんなことをしていたのは、彼らが民の代表者で、裁判権も持っていて、だれにも咎められなかったからです。もし彼らがだれにも咎められないのに人道に反することをしないとすれば、目に見えない神が上司としておられることを意識する以外にありません。そして、神を上司として意識し、そのみ言葉に従う者は、上司である神から豊かな報いを受けるに違いありません。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成