2024年10月21日(月)

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聖書一日一章    箴言 15章

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穏やかな舌はいのちの木。(4節)

1節には、「柔らかな答えは憤りを静め、激しいことばは怒りをあおる」とあります。人間社会においては、欲張り、勝手気まま、欺き、横取り、怠り、無責任、そしりなどがあるので、怒りが生じないはずがありません。そんなに悪いことでなくても、やり方の違い、考え方の違い、習慣や文化の違い、誤解、配慮の不足などによっても、残念ながら怒りが生じます。怒りが生じるのは仕方がないとして、だれかが怒ってきたときに、どのように答えるかによって結果が大きく変わります。怒ってこられると、こちらも腹が立つものですから、怒り口調で話したり、相手の昔のことを思い出して責めたりしてしまいます。すると、売り言葉に買い言葉で、言い争いがエスカレートします。しかし、ぐっと堪えて、「それはいやな思いをさせましたね。申し訳ないのですが、私は事情がわからず戸惑っています。どうか詳しく話していただけませんか」と言えば、相手は怒っている理由を話すでしょう。それを耳を傾けて聞くならば、きっと相手も冷静になるでしょう。

3節には、「穏やかな舌はいのちの木」とあります。穏やかな言葉は、憤りを鎮めるだけではなく、「いのちの木」だと言うのです。この「いのちの木」は、神がエデンの園の中央に生えさせられた木で、それを食べると永遠に生きると言われています。穏やかな言葉がそんな木のようだというのです。穏やかな言葉がいのちを与えるわけではありませんが、穏やかな言葉には、永遠のいのちからしか出てこない平安が感じられるからでしょう。

ところで、ヨハネの福音書6章68節では、ペテロがキリストに、「あなたは永遠のいのちのことばを持っておられます」と言います。キリストの言葉は、正真正銘、永遠のいのちを与える言葉ですが、ペテロがそういう言葉だと確信したのは、永遠のいのちからしか出てこない穏やかさを感じたからでしょう。

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