2024年11月10日(日)
_____________________________________________________________________________
聖書一日一章 伝道者の書 4章
_____________________________________________________________________________
二人は一人よりもまさっている。(9節)
著者はここでは、労苦して生きて何のかいがあるのだろうかと思うような虚しい人生を送っている人を挙げ、深く同情します。権力者に虐げられている人々には、生まれてこなかったほうがましだったと言います。苦労して成功した人々には、ほかの人の成功をねたんでのことだから、むなしく感じるのではないかと言います。「ひとりぼっちで、仲間もなく、子も兄弟もいない人」には、だれのために労苦しているのか、「かわいそうだ」と言います。
さて、ひとりぼっちの人に対して、9節から12節で、友だちのいることの幸いを述べています。「二人は一人よりもまさっている。二人の労苦には、良い報いがある。どちらかが倒れるときには、一人がその仲間を起こす。二人が一緒に寝ると温かくなる。一人なら打ち負かされても、二人なら立ち向かえる。三つ撚りの糸は簡単には切れない。」同じことでも、二人ですると、2倍はかどるだけでなく、二人で持たなければ持てない重い物を運ぶことなど、一人ではどうしてもできないことができ、良い成果を上げて、多く報いられます。また、人は病気や事故で倒れることがありますが、一人だと困り果ててしまいますが、二人だと助けてもらえます。「二人が一緒に寝ると温か」いというのは、夫婦のことではなく、旅でテントで泊まるときのことで、体をくっつけて寝ると温かいことです。それは防寒のことだけでなく、友だちがいると、心が寂しくなくなり、温かくなることも指しています。また、一人なら簡単に打ち負かされてしまう強い相手でも、二人なら、一人が取っ組んでいる間にもう一人が後ろから攻めることができます。物理的に有利なだけでなく、戦うにしても難しいことに挑戦するにしても、一人だと心細くおじけてしまいますが、二人だと不思議に勇気が出て立ち向かえます。
二人というのはそんなに幸いですが、人間は罪人なので、意見が合わない、勝手すぎる、ねたみや蔑み、取り合いなどの問題が起こり、うまくいきません。しかし、信じる者に「あなたがたはわたしの友です」と言われるキリストと二人なら、すべてうまくいきます。そして、キリストとともにいるときに、ほかの人と二人でいることもうまく行くと思います。
テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944 鷹取 裕成