2024年11月13日(水)
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聖書一日一章 伝道者の書 7章
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これもあれも、神のなさること。(14節)
10節では、「『どうして、昔のほうが今より良かったのか』と言ってはならない」と言います。「昔のほうが良かった」は、私たちがよく口にすることです。老人は若かった頃を思い出し、「昔は良かった」と言い、若い人でも子どもの頃を思い出して、「あの頃は良かった」と思います。私たちがよく知っている「蛍の光」の原曲の「オールド・ラング・サイン」は、「古き良き時代」という意味で、昔を思い出して「あの頃は良かった」と懐かしむ歌です。
なぜそう言ってはいけないのでしょうか。すぐに思い当たる理由は、今の自分がみじめに思えるからですが、3節で、「悲しみは笑いにまさる。顔が曇ると心は良くなる」と、悲しみにもプラスの意味を見ていることからすると、プラスの意味があるからでしょう。
14節では、「順境の日には幸いを味わい、逆境の日にはよく考えよ」と言います。いろいろなことがうまく行っている「順境の日」は、その幸いを感謝して味わえばよいですが、いろいろなことがうまく行かない「逆境の日」は、「よく考えよ」と言うのです。よく考えるとプラスになるからです。
どのようによく考えればよいのかと思いますが、14節の後半では、「これもあれも、神のなさること。後のことを人に分からせるため」と言います。順境も逆境も、神が起こされたことで、その目的は、「後のこと」、つまり、死と死後のさばきのことを「人にわからせるため」だというのです。だとすれば、神と死と死後のさばきのことをよく考えれば、プラスになるはずです。
ですから、「昔のほうが今よりよかった」と思える時は、神と死と死後のさばきのことをよく考えましょう。私たちは、この書の著者が知らなかった、死と死のさばきからすべての人を救ってくださるキリストを知っているのですから、楽観的によく考えることができます。そうすれば、明るい未来を覚えることができるでしょう。
テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944 鷹取 裕成