2024年12月14日(土)
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聖書一日一章 イザヤ書 18章
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万軍の主のために贈り物が運ばれて来る。(7節)
エジプトの南にある国、クシュについての預言です。現在のアフリカのスーダンに当たります。新改訳聖書では「クシュ」の脚注に「すなわちエチオピア」とありますが、現在のエチオピアは当時の「クシュ」からかなり離れています。「エチオピア」というのは、ギリシャ人の呼び名で、ギリシャ人はエジプトより南をすべて「エチオピア」と呼んでいたようで、その意味では、クシュも現在のエチオピアもギリシャ人の「エチオピア」に含まれます。
そのクシュに、未来に、ある知らせを伝えるために急ぎの使者がやって来ることが預言されています。これがどうもアッシリア帝国が滅びたことの知らせのようなのです。そして、その時、7節で、その「国民から、万軍の主の名のある場所、シオンの山へ、万軍の主のために贈り物が運ばれて来る」と言います。その国民から創造主なる神に贈り物がささげられるということは、その国民が創造主なる神を信じることです。つまり、クシュ人が全体的に創造主なる神に回心することが預言されているのです。すばらしいことです。
「クシュ」にあたるスーダンは、4世紀ごろにキリスト教を受け入れ、その後、千年ほどキリスト教国であり続けました。また、ギリシャ人から「クシュ」とみなされていた現在のエチオピアは、国民の60%がクリスチャンというキリスト教国です。このように預言が実現しているのです。
ところで、キリストはマタイの福音書24章14節で、「御国のこの福音は全世界に宣べ伝えられて、すべての民族に証され、それから終わりが来ます」と預言されました。福音が全世界に宣べ伝えられるということは、福音がすべての国に届くくらいのことではありません。それなら、現在も実現しています。そうではなく、その国の隅々の人々が福音を知るほどに行き渡ることです。そんなことがありうるのかと思いますが、クシュについてのありえないような預言が実現していることを思うと、キリストのその預言もきっと実現するに違いありません。
テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944 鷹取 裕成