2025年3月2日(日)
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聖書一日一章 エレミヤ書 30章
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わたしはこれらのことを、あなたにしたのだ。(15節)
神はこれまでエレミヤを通し、国が滅び、人々がバビロンの王に仕えると言ってこられましたが、前の章では、人々に平安と希望を与える計画を立てていることを明かされました。ここでは、苦難が必ず来ると、これまでと同じことを言われますが、同時に、すばらしい回復を約束されます。自分たちの土地に帰り、そこを所有する。エルサレムが美しく建て直される。二度と外国人に脅かされず、平安に暮らせる。人が増え、人間としての尊厳が保たれ、感謝と喜びの声が湧き上がると。また、人々の内からダビデのような王が出、その王によって人々が神に近づくことを語り、「あなたがたはわたしの民となり、わたしはあなたがたの神となる」と言われます。この王がキリストを指していることは明らかでしょう。
さて、12節以下では、人々は多くの苦難にあい、傷ついていて、傷が大きく癒されがたいし、癒す者もいないと言われます。その傷について、14節で、「わたしが、容赦なくあなたを懲らしめたからだ」と言われ、15節で、「わたしはこれらのことを、あなたにしたのだ」と言われます。私はこの言葉に、神のすごい真実さを感じました。普通はこんなことを言いません。自分のした良いことは言いますが、悪いことは黙っているか、遠まわしに言います。神も、癒すとか助けるとか、ご自分がされた、あるいは、しようとしておられる良いことだけを言うこともできたでしょう。あるいは、人々を傷つけるのは、アッシリアとかバビロンとかの外国ですから、それらの悪い国のせいにすることもできたでしょう。しかし、「あなたを傷つけたのはわたしだ」と、本筋を単刀直入に言われるのです。そこには、偽りも自己弁護もなく、あるのは、人々が自分の過ちに気づき、ほんとうに心を入れ換えて、ご自身のもとに戻ってきてほしいという真実な気持ち、真実な愛情だけです。神はほんとうに真実な神です。
テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944 鷹取 裕成