2025年3月10日(月)

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聖書一日一章    エレミヤ書 38章

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あなたは幸せになり、あなたのたましいは生きながらえます。(20節)

ゼデキヤ王の第9年に、バビロン軍が攻めてきましたが、一時引き揚げた時期に、エレミヤがエルサレムから出たところ、バビロン軍に投降するつもりだと誤解され、逮捕されました。最初、地下牢に入れられましたが、彼を尊敬していたゼデキヤ王が、保護目的で王宮の「監視の庭」に移し、最低限の食糧を与えました。しかし、エレミヤはそこでも、バビロンに降伏するように叫び続けたので、王宮のおもだった人たちは頭に来て、彼を「監視の庭」の地下水槽に投げ込みました。それを知ったエベデ・メレクという人が王に嘆願し、許可を得て彼を助けました。その後、王はエレミヤに忠告を求め、エレミヤは、降伏を勧め、王が恐れていることは起こらないと励ましました。

さて、ゼデキヤ王の態度にはいらいらします。王宮のおもだった人たちから、エレミヤを死刑にするように進言されると、5節のように、「彼はあなたがたの手の中にある。王は、あなたがたに逆らっては何もできない」と許可しました。それなのに、エベデ・メレクから、彼を助けるように嘆願されると、反対に、助けるように命じました。また、エレミヤの忠告に納得したのに、王宮のおもだった人たちを恐れ、そのことを隠し、結局、何も決断せず、何もしませんでした。私たちはゼデキヤ王を見て、なぜそんなに付和雷同なのか、なぜ自分が正しいと思うことをしないのかと思いますが、私たちも同じではないでしょうか。エレミヤは20節でゼデキヤ王に、「どうか、主の御声に聞き従ってください。そうすれば、あなたは幸せになり、あなたのたましいは生きながらえます」と言いました。ゼデキヤ王は悪い人ではありませんでした。エレミヤを尊敬し、その言葉を受け入れる姿勢がありました。そんなゼデキヤ王には、神が幸せになる道を備えておられました。その道を進めなかった原因は、優柔不断な性格ではなく、神と神の言葉を信じなかったことではないかと思います。神を信じない人は、常識以上の確たる考えを持つことができません。常識は多数の人々の考えですから、常識に基づく考えは、人の言葉によって揺れ動きます。人の言葉に揺れ動き、矛盾したことを言わないためには、神を信じ、神の言葉に立つしかありません。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成