2025年3月17日(月)
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聖書一日一章 エレミヤ書 45章
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わたしは自分が建てたものを自分で壊す。(4節)
時は20年ほど戻って、エホヤキム王の第4年のことです。「バルクがエレミヤの口述によってこれらのことばを書物に書いたとき」とあるのは、36章のことです。つまり、神からエレミヤにそれまでの預言を巻物に書き記すように指示があり、それに従ってバルクが口述筆記したことです。3節で、「主は私の痛みに悲しみを加えられた」と嘆いているのは、巻物を王に読んでもらえると喜んだのもつかの間、王がそれを火で焼いてしまったからです。
そんなバルクに、神は、「わたしは自分が建てたものを自分で壊し、わたしが植えたものを自分で引き抜く」と言われます。バルクは、神の言葉を知らせたいと、情熱を注いで巻物を完成させたのに、それが灰になってしまって悲しかったのですが、神も「自分が建てた」イスラエルの国を自分で「壊そう」としておられたのです。あなたの気持ちはわかるよということです。
ところで、自分で建てたものを自分で壊すほど残念で悔しいことはありません。そんなことをするのは、建て方を間違って、建築基準法違反になるとか、使いものにならないとかの場合です。これは当てはまりません。神は完璧で、間違うことはないからです。別の場合は、建物自体に問題がなくても、そこが犯罪の巣窟になったような場合です。これには、イスラエルの国が当てはまるでしょう。神はすばらしい国を造られたのに、人々が霊的に腐敗し、不信仰と物質主義と偶像礼拝に満ちた国になったのです。このことは、この世界についても言えます。神はご自身が創造された世界を滅ぼそうとしておられるからです。神が造られた世界に問題があったわけではありません。神は美しくすばらしい世界を造られたのに、人間が神から離れ、罪深い生き方をするようになり、世界がそういう生き方に染まってしまったのです。
しかし、神は残念で終られません。この世界をみ子キリストによって再創造しようとされました。そして、再創造しておられます。その新しい世界は元の世界よりはるかにすばらしい世界です。私たちはその新しい世界のいわば予約住民であり、その再創造のために働かせていただいているのです。
テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944 鷹取 裕成
