2025年5月18日(日)
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聖書一日一章 ダニエル書 2章
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知恵と力は神のもの。(20節)
ダニエルら4人の少年はユダ王国の王族でしたが、紀元前605年に、バビロン帝国のネブカドネツァル王が最初に遠征して来たときに、人質としてバビロンに連れて行かれました。あるとき、王が気になる夢を見、その解き明かしを知者たちに命じましたが、夢の内容も言い当てよと無理なことを言ったので、だれもできず、怒った王は知者たちを皆殺しにしろと命じました。ダニエルらも殺されるところでしたが、神に祈ると、夢の内容と意味が示されたので、みごとに解き明かし、その功績で、バビロン州の長官に抜てきされました。その夢は、巨大な像が現れ、頭は純金、胸は銀、腹とももは青銅、足は一部が鉄、一部が粘土でしたが、一つの石が飛んできて、その足を砕き、その石は大きな山となったというのです。純金の頭はバビロン帝国、銀の胸はペルシャ帝国、青銅の腹はアレクサンドロスの帝国、足はローマ帝国で、ローマ帝国の時代に、永遠の王国が起こされることを示しているようです。
さて、その夢の内容と意味が示されたとき、ダニエルは神をほめたたえました。20節では、「知恵と力は神のもの」と言います。この世界にある知恵と力は元々神が持っておられるもので、神から出ているというのです。21節で、「神は季節と時を変え」と言いますが、季節が移り変わり、太陽や月が刻々動いて行くのを、神の知恵と力によるというのです。私たちは、大自然の営みの中に神の知恵が込められ、力が働いているのを見ます。また、「王を廃し、王を立てられる」と言いますが、この書の4章には、ネブカドネツァル王が高ぶったとき、理性を失うような病気にならせ、へりくだったとき、回復させられたことが記されています。22節では、「深遠なこと、隠されていることを明らかに」されると言いますが、人間社会は多くの発見とインスピレーションによって豊かになってきましたが、それは神が隠しておられたことを人々に少しずつ発見させ、思いつかせてこられたにほかなりません。また、「ご自分の内に光を宿される」と言いますが、光とは知恵と力の輝きのことでしょう。神はその光をご自身に似せて造られた人間にも与えられました。神から離れた人間は、その光が暗くなってしまいましたが、キリストは私たちを新しく造りかえ、その光を輝かせてくださるのです。
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