2025年6月9日(月)
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聖書一日一章 ホセア書 12章
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泣いてこれに願った。(4節)
神は預言者ホセアを通し、北部のイスラエル王国の人々の偶像礼拝やご自身に頼らず外国に頼っていることを責めてこられましたが、2節から6節では、その国の名「イスラエル」の元になった先祖ヤコブを取り上げられます。ヤコブはみ使いからその「イスラエル」という名を与えられたのでした。そして、人々のご自身に対する反抗的な態度をヤコブに重ね、「ヤコブは母の胎で兄のかかとをつかみ、その力で神と争った」と言われます。ヤコブは、神が彼を弟として生まれさせられたのに、それを受け入れることができず、兄と長子の権利を取引したり、長子としての祝福を父をだまして受けたりしましたが、兄のかかとをつかんで生まれてきたことが、彼のそういう願望を象徴しています。
そのような神に対する反抗的な生き方の極みが、み使いと格闘したことです。「その力で神と争った。御使いと格闘して勝った」と言います。ヤコブはみ使いと知りながら、彼の負けず嫌いが出て、ひざまずくどころか格闘したのです。しかし、ももの関節をはずされたとき、立てなくなり、自分の弱さに気づき、対抗するよりもむしろ祝福を求め、「泣いてこれに願った」のです。
そこが彼の転換点でした。「神に出会い、神はそこで彼に語りかけた。主は万軍の神。その呼び名は主」と続きます。神と出会い、神と交わり、神の語りかけを聞くようになり、万軍の神の助けを受け、神に豊かに祝福される者になったのです。そのように、神への反抗心を捨て、神を頼みとし、神にすがることが、神に祝福される人生の鍵です。それで、イスラエル王国の人々にも、「あなたは、あなたの神に立ち返り、絶えずあなたの神を待ち望め」と勧めます。それはすべての人に対する勧めでもあります。反抗心を捨て、神を頼みとし、神にすがるようになること、すなわち悔い改めが人生の転換点であり、祝福される人生の鍵です。
テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944 鷹取 裕成