2025年6月11日(水)
_____________________________________________________________________________
聖書一日一章 ホセア書 14章
_____________________________________________________________________________
わたしは彼らの背信を癒す。(4節)
神はホセアを通し、イスラエル王国の人々の霊的姦淫、つまり、愛しておられる神を忘れ、外国の力に頼り、外国の神々を拝んでいることを責めてこられましたが、最後のこの章では、ご自身に立ち返るように勧められます。ホセアは1節で、「あなたの神、主に立ち返れ」と勧め、2節と3節では、神に立ち返る場合に、どんな言葉を告白すればよいかを教えます。4節から7節では、そう告白した人々に、神が答えて、「わたしは彼らの背信を癒やし、喜びをもって彼らを愛する。わたしの怒りが彼らから去ったからだ」と言われます。
さて、神の受け入れのあまりの簡単さに驚きます。人々は、今までの歩みを後悔し、神に立ち返ることにし、「すべての不義を赦してください」と言い、これからあなただけを神としますと告白しただけです。普通、姦淫を繰り返してきた夫や妻がそんなふうに告白したからと言って、だれが受け入れるでしょうか。土下座して謝って、時間をかけて誠意を証明し、償いをしても、快く受け入れてくれることはないでしょう。それなのに、神は、土下座も、誠意を証明する行いも、償いもなしに受け入れられるのです。あんなに激しい怒りを表しておられたのに、立ち返ってくれば、「喜びをもって彼らを愛する」、「わたしの怒りが彼らから消え去った」と言われるのです。
神のそんな対応の理由は、4節の「わたしは彼らの背信を癒し」という言葉でわかります。夫あるいは妻が姦淫をした場合には、あるいはもっと一般的に、信頼している人が裏切った場合には、怒りと憎しみの関係になるものです。しかし、神はご自身を裏切った人々に対し、そういう関係になっておられません。むしろ、彼らの状態に心を痛め、癒さなければならないと思っておられるのです。激しい言葉は、ご自身に立ち返ってほしい、そうすれば癒すことができるという熱い思いから出たものでしょう。ひとり子キリストを魂の医者としてこの世に遣わされたのも、その熱い思いからでしょう。
テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944 鷹取 裕成
