2025年7月9日(水)

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聖書一日一章    ハバクク書 1章

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「暴虐だ」とあなたに叫んでいるのに。(2節)

預言者ハバククは、神が彼を通して6節で、「わたしはカルデア人を起こす」と予告しておられるので、カルデア人の国バビロン帝国がまだ力を持っていない時期、紀元前7世紀の中ごろに活動したと考えられます。

ハバククは神に、暴虐が横行しているのに、なぜさばかず、眺めておられるのですかと疑問をぶつけます。すると、神は、カルデア人を起こし、彼らに国々を征服させ、暴虐を行なっている者をさばくと言われます。ハバククはそのお答えを聞き、さらに疑問が湧き、再び疑問をぶつけます。「悪しき者が自分より正しい者を吞み込」んでかまわないのですかと。この疑問に対する神のお答えは、次の章を待たなければなりません。

さて、ハバククは、2節で、「いつまでですか。主よ。『暴虐だ』とあなたに叫んでいるのに、救ってくださらないのは」と言います。悪い人たちから暴虐を受けていて、神に助けを求めて叫んでいるのに、なぜいつまでも助けてくださらないのですかという疑問です。そればかりか、この「暴虐だ」という叫びは、直接的には悪い人たちに対してでも、彼らの暴虐を許しておられるのは神なので、神に対する叫びでもあるように思います。私たちも、踏んだり蹴ったりの目にあうとき、神の救いが遅いと感じるときがありますし、それを許しておられる神に「暴虐だ」と叫びたくなるときがあります。それをどう受けとめればよいのかと思案しましたが、へブル人への手紙12章の言葉にその答えを見出しました。

「信仰の創始者であり、完成者であるイエスから、目を離さないでいなさい。この方は、ご自分の前に置かれた喜びのために、辱めをものともせずに十字架を忍ばれました。あなたがたは、このような反抗を耐え忍ばれた方のことを考えなさい。あなたがたは罪と戦って、まだ血を流すまで抵抗したことがありません。(ですから)訓練として耐え忍びなさい。神はあなたがたを子として扱っておられるのです。父が訓練しない子がいるでしょうか。霊の父は私たちをご自分の聖さにあずからせようとして訓練されるのです。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成