2025年8月18日(月)
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聖書一日一章 マタイの福音書 15章
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あなたの信仰は立派です。(28節)
キリストが、パリサイ派の手をきよめる習慣を、神の言葉より人間の言い伝えを重じていると批判されたこと、カナン人の女の悪霊につかれた娘を癒されたこと、4千人を7つのパンと魚で満腹させられたことを記しています。
さて、キリストは、パリサイ派の主張を真っ向から否定したことで、殺害の危険を感じ、まだ死ぬ時が来ていないので、イスラエルの北のツロという町の近くに退避されました。すると、あるカナン人の女が来て、悪霊につかれた娘を癒してくれるように頼みました。キリストが彼女に答えずにいると、彼女が叫びながらついて来たので、「わたしは、イスラエルの家の失なわれた羊たち以外のところには、遣わされていません。子どもたちのパンを取り上げて、子犬に投げてやるのはよくないことです」と答えられました。イスラエル人を子ども、カナン人を子犬と呼ばれるのは、冷たく聞こえますが、元々の神の子どもたち、イスラエルの民を救うことがご自身の現時点での使命だときっぱり伝え、それでも彼女が求めてくるか試されたのでしょう。ですから、彼女が「そのとおりです。ただ、子犬でもパン屑はいただきます」と言ったとき、「あなたの信仰は立派です」と言ってその娘を癒されました。
彼女の信仰は、どんな点で立派だったので、キリストがご自身の使命を越えてまで癒されたのでしょうか。彼女は、祈祷師のような人に片っ端から頼んでいたのではなく、「主よ。ダビデの子よ」と言っているように、ダビデの子孫に救い主が出るという預言を知っていて、その救い主だ、その救い主なら娘を癒してくださると信じて頼んだのでしょう。そんなことをどうして知ったのか、ひょっとすると、はるか昔、預言者エリヤがこの地方に来て奇跡を行ったことがあったので、その言葉や信仰が残っていたのかもしれません。
いずれにせよ、彼女はキリストをダビデの子孫の救い主だと思い、それならカナン人の自分たちも救ってくださると信じたのです。キリストはその信仰を試され、彼女はその信仰を貫いたのです。私たちもキリストへの信仰を貫きたいと思います。
テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944 鷹取 裕成
