2025年11月6日(木)

_____________________________________________________________________________

聖書一日一章    使徒の働き 6章

_____________________________________________________________________________

信仰と聖霊に満ちた人を選んだ。(5節)

信じた人々の間での助け合いの配給の世話役として、7人を選んだこと、その一人ステパノは弁が立ち、反対者たちを論破したこと、反対者たちはステパノを捕らえ、最高法院に引き出したことを記しています。

さて、助け合いの配給の世話役として選ばれた7人について、5節には、「信仰と聖霊に満ちた人を選んだ」とあります。この「信仰と聖霊」に満ちた人を選んだことが当時のクリスチャンたちのすばらしい知恵であり、7節にあるように、「神のことばはますます広まっていき、エルサレムでの弟子の数が非常に増えていった」ことの要因の一つではないかと思います。

人々は、ささげられた大量の物資を多くの人に配給するために、てきぱきと仕分けができる頭の良い人を選びませんでした。また、大量の物資を配るのに力がいるので、若い力のある人を選びませんでした。もっとも選ばれた人たちは青年のような印象がありますが、そんなことはどこにも書かれていません。また、配給を続けるためには、継続的に多くのささげ物がなくてはならないので、そのために、特別に裕福な人を選びませんでした。また、この7人を選ぶことになったきっかけは、ギリシャ語を使うユダヤ人とヘブル語を使うユダヤ人との間のもめ事でしたが、そういうもめ事を治めるのに、弁の立つ人、調停のうまい人、押しの強い人を選びませんでした。

人々は「信仰と聖霊に満ちた人を選んだのです。ステパノは、反対者たちを論破したので、頭が良く弁が立つように見えますが、「彼が語るときの知恵と御霊に対抗することはできなかった」という表現は、元々の頭の良さや雄弁ではなく、聖霊が与えられる知恵であることを示しています。頭の良い人や弁の立つ人を選べば、それなりに働きをするでしょうが、その場合、その人がほめられることになってしまいます。凡人が信仰と聖霊の力だけで何かを成し遂げるときに、キリストがほめられ、福音が受け入れられていくと思います。

テレフォンのお分かち TEL 072-255-0944   鷹取 裕成