2025年11月24日(月)
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聖書一日一章 使徒の働き 24章
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この男はまるで疫病のような人間です。(5節)
パウロはエルサレムで暴動で殺されそうになり、ローマ軍によって保護されましたが、敵対者たちによる暗殺の陰謀が発覚したので、カイザリアのローマ総督府に移送されました。5日後、エルサレムから大祭司らがやって来て、パウロを訴えたので、総督フェリクスの下で裁判が行われ、パウロは自分の潔白を弁明しました。しかし、フェリクスは判決をいたずらに延ばしたので、パウロはそこで2年間も監禁されることになります。
さて、大祭司の弁護士はパウロについて、「まるで疫病のような人間で、世界中のユダヤ人の間に騒ぎを起こしている者」と言いました。この「疫病」と訳されたギリシア語は、「ペスト」とも訳される語です。ペストは昔から大量の死者が出る感染症として恐れられていますが、日本の感染症の分類でも、あの恐ろしいエボラ出血熱と同じ第一類に入れられています。そんなペストにたとえるのは、最大の侮辱で、知らない人が聞けば、どんなに害のある人間かと思うでしょう。しかし、敵対者たちから見て世界中に害毒を撒き散らしているということは、それだけパウロの伝道力が強いということです。
実際、パウロが行く町行く町で信仰の火がつき、回りの町々へ広がっていきました。私たちは、日本でもっと多くの人がキリストを信じて救われてほしいと祈っていますが、そのためにもパウロのような伝道力があればと思います。パウロの伝道力は、特別な賜物、律法学者だったことによる聖書の深い知識、劇的な回心の経験、論じる力、強い意志などによるでしょう。そして、パウロがそのような賜物を与えられて用いられたのは、キリストへの信仰が異邦人に広まる特別な時期における彼の特別な使命によるでしょう。
そのようにパウロが特別であったことは言うまでもありません。しかし、その伝道力は、パウロの賜物だけによるものではなく、キリストとその救い自体が持っているものだと思います。それが宣べ伝えられるところでは必ず聖霊が働き、人々の心を変えていかれるのです。そのことを信じ、地道に忍耐と祈りを持って伝えていきたいと思います。
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